反転の問題 〜その4〜

 

 次に反転の性質(4)

   O を通らない円は、O を通らない円に移る

 を証明することにしよう。(2)の証明と同じように、三角形の相似を用いる。そしてどこかに がなくてはならない。そこで次のように考えた。

  を作るために、半直線 OP を、移す前の円の中心を通るように引こう。このとき図のように、直線と円との交点は2箇所できるから、O から遠い所を P0、近い所を P1 とする。そしてそれに対応する Q をそれぞれ Q0,Q1 とする。ただし (一定)より、Q0 の方が Q1 よりも O に近い。

 

 すると、移す前の円周上の P0,P1 以外の場所に点 P をとったとき、つねに ∠P0PP1 となる。この点 P に対応する点を Q とする。

 

 ここで(★)により、△OP0P∽△OQQ0,△OP1P∽△OQQ1 であるから次図で同じ印をつけた角は等しい。

 

 △OP0P において、●+○+×+ であるから、●+○+× である。したがって △OQQ1 において ∠Q0QQ1 = - (●+○+×) が成り立つ。

 したがって点 Q は、線分 Q0Q1 を直径とする円周上に存在する。

 

 2点 Q0,Q1 自身も軌跡の一部であるから、点 Q の軌跡は上記の円全体であり、除外点はない。

 

〜その5〜へ

〜その3〜へ

Others TOPへ

 

Copyright (C) 2004- imasen, All rights reserved.