イマセン第21回 動くものがたくさんあるときは 〜その2〜
動くものがたくさんあるときは、次の方法をとるとよい。それは、
「まずは動くものを1つだけにして、他のものはいったん固定する」
ということだ。
今回の問題は、図形的な解法と計算で行く解法のどちらも可能である。2問とも、両方の解法を紹介しよう。
解答1.(解1・図形的な解法)
まず点 Q の位置を辺 OC 上に固定し、点 P のみが辺 AB 上を動くとする。
四面体 O-ABC は正四面体であるから、△QAB は点 Q の位置によらず QA=QB の二等辺三角形となる。(QA,QB の長さ自体は点 Q の位置によって変化するが、QA=QB であることは変わらない)
したがって、PQ ⊥ AB のとき、すなわち点 P が辺 AB の中点となるとき、線分 PQ の長さは最小となる。このときの点 P を P1 とする。
次に点 P を P1 に固定し、点 Q が辺 OC 上を動くとする。
△OP1C は P1O=P1C=,OC= の二等辺三角形である。
したがって、P1Q ⊥ OC のとき、すなわち点 Q が辺 OC の中点となるとき、線分 P1Q の長さは最小となる。このときの点 Q を Q1 とする。
線分 P1Q1 の長さが、線分 PQ の長さの最小値である。
したがって三平方の定理より、
(PQ の最小値) = P1Q1 = = =
となる。
「動くものを1つだけにする」という感覚、お分かりいただけただろうか。次はこれを計算で行く解法をご紹介しよう。
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