イマセン第23回 何を同一視するか 〜その5〜
解答(考え方その2):こちらの方が実はややこしいかもしれない。
a 1 つの位置を固定しよう。図の★は、その固定された a である。このとき、残り 7 個の文字 a, b, b, c, c, c, c を一列に並べる方法は、同じものを含む順列の考え方で、
通り ・・・(ア)
である(もちろんこれは答えではない)。
これら 105 通りのうち、周期が 4 である順列を円形にしたとき、それは次に挙げるように「点対称」な形となる。
まず、このような点対称である円順列の個数を数えてみよう。★a の向かいは a に決まり、空いている 6 箇所のうち連続している 3 箇所に b, c, c を並べる方法を考えれば、残りの 3 箇所の並べ方は 1 通りに決まる。
したがって、3 文字 b, b, c を並べる方法は、同じものを含む順列の考え方で、
通り ・・・(イ)
であり、これが点対称な円順列の個数である。
さらに(ア)から(イ)を除いた 通りについて、★a ともう 1 つの a との位置関係は異なるが、円順列としては同じものを、次のようにさらに 2 つずつ 1 まとめにできる。(逆に言えば、点対称なものはそのようにはできない)。
したがって、点対称でない円順列は、
通り。以上より求める円順列の個数は、
通り
である。
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イマセンでは「場合の数」をテーマとして取り上げたことが何度かあるし、これからもあるだろう。それは「公式に当てはめる」だけの方法だと失敗しやすいからだ。
とくに今回のように、「何を同一視するか」をしっかり考えないといけない問題がたくさんある。ぜひ気をつけて解いていこう。
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