「間違ってるオーラ」

 

 授業までもうあまり時間がなくて、大急ぎで問題を解いている。それが進めば進むほど、段々汚い式でごつい計算になって、ルートやら分数やら見るのも嫌になる数がどんどん出てくる。でも時間もないので、そのまま解き進んでいく。

 だけどやっぱりこれはおかしいぞと思い、こっそりと解答を見ると、やっぱり途中で式がちょっと間違っていた。

 この、「やっぱりこれはおかしいぞ」という感覚を、俺は「答案が”間違ってるオーラ”を発している」と冗談めかして表現する。

 同じようにごつくて汚い式になっても、「この計算は間違ってない」という感覚を感じていると、それは大方正解である。そういうときは、計算に手ごたえというか、ずっしりとした重みがある。逆に、”間違ってるオーラ”を感じている時は、計算がつるつるすべる感じというか、深みがない軽い感じがする。

 なんだかすごく抽象的な話だけど、多分仕事上問題をたくさん解いている中で身につけた感覚なのだと思う。

 

(2004.07.14)

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