極限の強弱の証明 〜その5〜 調整

 

 そこで調整として、

    のとき  ・・・ (2) が成り立つか?

 を考えることにした。(1)との違いは、 の係数に 3 をつけてみたことである。こうすれば次に示すように、 における  の係数 をなくすことができ、考えやすくなるかもしれないと思ったからだ。そして、結果的にこれは成功であった。

 

    とおく。

  より、

  ではつねに  が成り立つから、 は単調増加。

 さらに、

 したがって、 ではつねに すなわち(2)が成り立つ。

 

 係数 3 があるおかげで、 は単調増加になり、(2)が証明しやすくなったわけである。もちろんこのとき       の計算も不要である。

 これでようやく不等式が作れた。

 

 

 ひとたび不等式さえ作れれば、あとはそれを用いてはさみうちにするだけだ。

  のとき  が成り立つ。辺々を で割ることを考えると、

  であることから

    

 となる。 であるからはさみうちの原理より、

    

 が成り立つことが示された。

 

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