三角形の形状決定 〜その3〜
cos だけの式にするためにも、条件式の両辺を 2 乗するところから始めなければならない。
解答(その2):
ここに余弦定理の式を代入して、
あとはこれを整理して因数分解していくだけだ。・・・と書いてみると簡単だが、これを見ているすべての皆さんが予想するとおり、式がかなり複雑な上、計算間違いせずに慎重にいかなくてはならず、相当骨が折れた(^^;
さてともかく、この式の分母を払って展開し、 について整理すると、次のようになった。
・・・ (*)
長いので、2 行に分けました(^^; この先この式が本当に因数分解できるのか心配になったが、対称性はあるから式は間違ってはいないのだろうと思い、先に進む。
そこで、それぞれの係数を因数分解してみると、
(4次の係数) , (2次の係数)
さらに、
(定数項)
となる。
ただし定数項については、次の 2 つのうちのいずれかの方法をとることになるだろう(最初筆者は1.で解いた)。
1. , を代入すると 0 になることから、因数定理を用いる。
2. 項の順番を入れ替えて、
として部分部分で因数分解を始める(続きは各自で確認してほしい)。
したがって、これらを(*)に代入すると、
ここから前 2 項、後 2 項で部分的に因数分解するところから始める。
・・・(**)
ということで、めでたく(*)の左辺の因数分解が完了した。
さらに
はすべて正より
かつ
は三角形の 3 辺の長さだから より
であることより、(**)はさらに、
または
すなわち、
または
となる。したがって、△ABC は または の直角三角形である。
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1つの問題に対して解き方が複数通りあるときに、場合によって解き方を変えていると勉強にならない。
いや、生徒にとってはそれで十分だが、教師にとっての勉強にならない。
そういう意味で今回自分にとってはいい勉強となった。ただし、この方法を生徒に伝えようとすると、きっと受け入れてはくれないだろうな・・・。
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