お笑い芸人から学ぶ、講師のあり方

 

現在活躍中の芸人たちの生き残り方とは・・・

 小島よしお、にしおかすみこ、オリエンタルラジオ。

 現在活躍中のこの3組の芸人たち。彼らに共通することは何だかお分かりだろうか。

 それは、

 

 デビュー時に強烈なインパクト

 →大ブーム

 →それだけじゃいけないと思ってそのキャラを一旦封印

 →トークやバラエティなど、自分の素で勝負

 

 ということである。事実、最近小島よしおやにしおかすみこは普通の服を着ているし、オリエンタルラジオは武勇伝をやってない。

 こうやって彼らは芸能界から消えることなく、活躍し続けている。彼らはもう、ひとつの「安定期」に入ったと言っていいんじゃないか。もちろん更なる困難がこれから生まれていくのだろうが、第一段階はしっかり突破した。

 

この仕事をしている自分に置き換えてみると・・・

 春期講習や体験授業、あるいは新年度最初の授業など、とにかく私は生徒たちにインパクトを与えて、自分のことを覚えてもらいたい、そしてずっと通ってもらいたいといつも思っている。

 しかし同時に心配だったのは、仮にその子たちがそれを気に入って通うことになってくれた場合、はたして自分は同じテンションが保てるか。保てなかった場合がっかりされるのではないか、ということだ。

 だが彼ら芸人たちを見ていて、そんな心配は吹っ切れた。最初と同じインパクトやテンションの高さがずっと続いたら、逆にそのうち飽きられる。それよりも、いったんインパクトを与えた後は、自分の素で普通のテンションで勝負することの方が大事。そのぶん、「素」が魅力的なものであるように、努力し続けなければならない。

 

「俳優」タイプ、「芸人」タイプ、いろいろな講師がいて・・・

 だから、同じテンションで1年間ずっと授業ができ、しかも長いこと続いているカリスマ講師は、すごいと思う。こういう講師の人って、芸能界で言えば「俳優」みたいなものかな。トーク番組にはあまり出ない、織田裕二とか田村正和とか、私生活がベールに包まれてる感じの。

 私はどちらかといえば自分を「芸人」だと思っているし、芸能界と同じようにいろんなタイプの講師がいていいと思うから、あえて「俳優」を目指すこともない。せめて自分のキャラクターを出し、さらに生徒のキャラクターもうまく引き出せるような講師でありたいと思う。

 

 さて、新年度はどんな生徒が集まるか。

 

(2008.03.25)

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