音読せよ
いよいよ2月。受験生は本番を迎える。できれば、自分の取れる問題はミスをしたくない。1点の差が、もしかすると合否に影響するかもしれないのだ。
たとえばとある問題を解いて、自分の答えが「x=-1, x=3」だったとする。ところがそれは間違いだった。どう計算しなおしても、やはり同じ答えが出る。なぜ間違えたか知りたくて、もう一度問題を読み直すと、「xは正の数とする」と問題文の一番最初に書いてあった。だから本当は「x=3」だけが正しい答えだったのだ。自分ではきちんと読んでいたつもりでも、試験ではどうしても焦ってしまうので、ささいな条件を見落としがちである。
本当は問題文を読むとき、黙読ではなく必ず音読して、目からだけでなく耳からも情報を入れるほうがいい。黙読だけだと、問題文が「ビジュアル」で入ってくるだけであって、情報が全部得られないことが多いのだ。音読することによって、問題文を一言一句丁寧に読むことになり、必要な情報を見落とさずにすむ。詳しくは知らないので申し訳ないが、科学的にも脳の認識力という点で良いことなのだそうだ。
もちろん、試験場では実際に声に出して読むことは出来ない。だが、口を動かして音読するフリだけしてみても、格段に違うと思う。事実俺自身問題を解くときはそうしていて、そのときは、問題文を読み落とすということはないものだと実感している。
以前このコラムで「見直しがスムーズに進むコツ」というのを書いた。そこでは、自分の計算が本当に正しいか、後で見直しがしやすいような書き方をどのようにすればいいか、という話だった。これに加え、そもそも問題を解き始めるときにもきちんと注意ができれば、とても心強いのではないのだろうか。
(2005.01.30)
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